連載コラム なるほどね!エキナカ - 知れば知るほど、いつもの駅がもっと身近に!毎月のテーマに沿って、思わず「へぇ〜」って言いたくなるエキ中の“なるほど”をご紹介していきます。

みなさん、あけましておめでとうございます! 駅ぴあ特派員カズヤです。
今年もさらにパワーアップして、思わずへぇ〜って言いたくなる駅のヒミツをご紹介していきます。どうぞお楽しみに!

さあ、年が明けて一発目は、「古き良き映画と鉄道」。
「あの駅でのシーンに感動したな〜」っていう経験がみなさんにもあるのではないでしょうか? そんな名作映画に出てきた、鉄道シーンをご紹介します。

1月のテーマ 『ロケ地になった駅』

第1回「古き良き名作映画と鉄道シーン」

2008年1月8日
あの名作も、鉄道なしではできませんでした

日本を代表する映画監督といえば?
ハイ、まずは、黒澤明監督の名前があがるのではないでしょうか。この「世界のクロサワ」の名画でも、鉄道は重要な舞台となっています。当時から映画作りに、鉄道は欠かせない存在だったようですね。
なかでも名作『天国と地獄』では、鉄道が大事なシーンで登場します。

『天国と地獄 <普及版>』

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¥3,990(税込)
発売・販売元:東宝

ストーリーは子供が誘拐され、その誘拐犯と刑事との闘いを描いたサスペンスです。このなかで、身代金の受け渡し場所に、クハ181形式電車(181系電車)の原型である151系特急「こだま」が使われているんですね!
撮影は、列車をまるごと借りきり、東海道線の上を実際走りながら行われ、車内のビュッフェ、電話などを効果的に使いながらすすめられました。この列車の客室の窓は、二重窓で開かない仕組みですが、それを逆手にとる犯人とのやりとりが、見せ場です!
「こだま」の、ある構造がトリックになっています。ぜひ観てみてください!

クハ181形式電車

クハ181形式電車

さて、物語も後半になると、刑事たちはある重要な手がかりをつかみます。
脅迫電話の録音の中に何かヘンな音を発見するんですね。この音から、犯人のアジトは江ノ電沿線にある! と突き止めます。何の音だと思いますか?

…それは“パンタグラフ”が架線に接触するときの音だったんですね。
パンタグラフって何? という方も多いと思います。パンタグラフというのは電車の上についていて架線から電気を集める装置で、「ひし形」のもの(最近は「くの字型」やT字型が増えてきています。)と言えば、みなさんも見たことがあるはずですよ。

日本文学の名作も鉄道が舞台

さて、日本を代表する文豪・川端康成原作のあの作品も、鉄道なしでは語れません。

それは『雪国』です。豊田四郎監督がメガホンを取りました。原作では、冒頭の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」の一文が有名ですよね。映画も同じくこのシーンから始まり、舞踏研究家で文筆家の島村が、雪国の温泉地で出会った芸者・駒子と葉子の二人と繰り広げる恋愛模様が描かれてゆきます。

『雪国』

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発売・販売元:東宝

岸恵子さんが演じる駒子と、モノクロで映し出される越後地方の雪景色が、とっても美しい映画ですが、ここにもいくつもの鉄道シーンが出てきます。見所は、上越線清水トンネルとカメラワークで再現する機関車の走行シーン。それから222形式新幹線電車(200系新幹線電車)や、線路の雪をドンドン取り除いていくラッセル車なんかも登場しますよ。

222形式新幹線

222形式新幹線

ラッセル車??? と思う方もいるかとは思いますが、舞台は豪雪地帯ですから、当時は除雪作業が大変だったんです。でも最近はラッセル車なんて見かけませんよね?どうしてかといえば…
雪を溶かしてしまう消雪用スプリンクラーが開発されたからです! そのお陰で、物語の舞台、越後湯沢駅には、いまでは新幹線で快適に行くことができます。

とにかく一度、映画を観てみてくださいね!

さて、「世界のクロサワ」に勝るとも劣らない名監督と言えば、小津安二郎監督がいますね。小津映画には、たくさんの 駅が登場するんですが、たとえば…『東京暮色』。

『東京暮色<デジタルリマスター修復版>』

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発売・販売元:松竹(株)
映像商品部

この映画は小津監督作品のなかではドラマチックな展開、陰鬱な雰囲気などから異色作と言われています。二人の娘を残して母親が愛人と家出してしまった一家の物語なのですが、最後まで悲しいストーリーです。
特にラストシーンは、胸にこたえます…。
かつて子供を捨てた山田五十鈴さん演じる母親が、上野駅から旅立つ場面。発車を待つ間には、東北線を案内するアナウンスが淡々と流れてきます。
なんともセンチメンタルですが、これも遠くへの旅立ちをありありと実感させる上野駅の雰囲気があってこそのシーンではないでしょうか?

また、『彼岸花』も駅から物語がスタートします。

『彼岸花<デジタルリマスター修復版>』

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映像商品部

商社取締役の平山は妻と共に、長女・節子のためにお見合い結婚をさせようと考えていました。でもある日、青年・谷口が平山の前に現れて、節子と結婚させてほしいと言ってきます。平山は自分に相談なく結婚を決めた節子に腹を立て・・・という、父と娘の関係を描いた小津後期の作品のひとつです。
これは小津監督初のカラー作品ですが、その冒頭の娘の結婚披露宴シーンが見ものです!
場所は当時まだ国鉄時代の東京駅のホテル。
そう、昨年このコーナーでもご紹介した「東京ステーションホテル」が舞台になっているんです!!重厚感のある東京ステーションホテルが、映画の雰囲気をぐっと高めていると言っても過言ではないでしょう。

小津監督は本当に鉄道好きだったらしく、ほかにも名作『東京物語』をはじめ、『和製喧嘩友達』、『浮草物語』、『父ありき』、『お茶漬けの味』などなどたくさんの映画に鉄道が登場しています!

……と、こうして見てみると本当に多くの映画で、鉄道が舞台になっているのが分かりますね。映画はさまざまな人間模様を描くものですから、人がたくさん行き来して、たくさんの出会いと別れを毎日繰り返している駅や鉄道は、やっぱりはずせない舞台なんですね。さらに言えば、日常の中で、駅や鉄道自体がまるで映画のワンシーンのようだなーという場面に遭遇したことはありませんか?
駅や鉄道って、それだけドラマチックな場所なんでしょうね。
今回ご紹介したのは、もちろんホンの一握りの映画だけですから、ほかにもいっぱい鉄道が舞台の映画はあります。
「名画と鉄道」、みなさんはどんな映画を思い浮かべたでしょうか!?

さて、来週は、鉄道が舞台になった映画のロケ地を追跡します! お楽しみに!

ご紹介した映画を観たくなったら!駅でショッピング!
「CDガーデン」各店でどうぞ!
 

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1月のテーマ

ロケ地になった駅

第1回
「古き良き名作映画と鉄道シーン」
1月8日更新
第2回
「スクリーンで見たあの名場面と鉄道」
1月15日更新
第3回
「ドラマでも、やっぱり鉄道はハズせない!」
1月22日更新
第4回
「あのドラマの撮影現場に大潜入!」
1月30日更新
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